電解質

低Na血症
嘔吐や下痢により脱水になるとNa濃度が下がり、頭痛や意識障害を起こすことがあります。熱中症でも同様です。脳腫瘍や薬により尿が出なくなって血液が薄まり、Naが下がることもあります。(SIADH、水中毒)夜尿症の薬のあと、水をたくさん飲んだ場合がそうです。
高Na血症
脱水になり、水分もとれなくなるとNaが上がり、熱が出て、けいれんを起こすことがあります。脳腫瘍や薬によりうすい尿が大量に出ることで高Na血症になることもあります。(尿崩症)
低K血症
長期間のカリウムの接種不足や、嘔吐、下痢、薬などでKが不足すると低K血症を起こします。Kは細胞内にも多く含まれるため、細胞内に取り込まれることでも低K血症を起こします。Kが不足すると、しびれや筋力低下、不整脈を起こすことがあります。
高K血症
腎臓の機能が悪くなると、尿が出なくなりKを排泄できなくなり、Kが上がります。Kの過剰な摂取、赤血球などの細胞が壊れたときもKが増えて高K血症を来します。高K血症は不整脈を起こしやすく、場合によっては突然死を起こすこともあります。
低Ca血症
Caが低下すると、指先や足先が、曲がり動かなくなるテタニーという症状が出ます。過換気症候群では、血液がアルカリ性になり、Caが下がってテタニーを生じます。Caが低下し、赤ちゃんの骨が脆くなり骨折してしまう病気にくる病があります。
くる病
くる病はCaの低下が原因ですが、Caの調節は活性型ビタミンDが行っています。活性型ビタミンDは太陽にあたることで、ビタミンDより生じます。カルシウム、ビタミンD不足、太陽にあたらないことでくる病は起こります。
高Ca血症
Caは副甲状腺ホルモンによって調節されています。副甲状腺機能やビタミンDの機能亢進、腎臓からのCa排泄低下によってCaは上昇します。がんの種類によっては、骨からCaが血液に溶け出しCaが上昇します。高Ca血症は吐き気や筋力低下、意識低下を起こします。