おまたの症状

また、男の子・女の子それぞれに特有の症状もあるため、気になるサインが見られた際には、専門的な診察を受けることをおすすめします。
鼠径ヘルニア
鼠径ヘルニアは100人にひとりの割合で起き、見つけたら早期に手術治療が必要です。
鼠径部や陰嚢内に腸が入り込む穴があり膨らみます。
嵌頓(かんとん)といって、入った腸がもどらなくなると腸がくさってしまうため緊急手術が必要です。
腹腔鏡手術が行われています。
陰嚢水腫
鼠径ヘルニアと比べ、穴が小さいため、腸は入りませんが、水が入り膨らみます。
1歳くらいまでに自然に閉じることがありますが、鼠径ヘルニアに移行するものもあります。
1歳くらいまで待ち、閉じないものは、手術を行っています。
女の子でもヌック管水腫という名前で起こります。
停留精巣
精巣は元々おなかの中にありますが、降りてきて陰嚢内に収まります。
陰嚢内に降りてこないものを停留精巣といい、放っておくと精巣の機能を失うため手術が必要です。
おなかの中に精巣があるもの、機能を失ってしまったものもありますが、将来がん化することもあり、手術が必要です。
移動性精巣・精巣捻転
遊走精巣とも呼びますが、停留精巣とは違い降りては来ていますが、陰嚢内に固定されずに上がったり下がったりします。
精巣機能に問題はないため、経過観察します。中にはその後上がってしまうものもあります。
精巣が固定されていないため、精巣捻転といって精巣がねじれ、緊急手術が必要なことがあります。
尿道下裂
おしっこの出口がおちんちんの先端になく、下の方に開いています。
おしっこがまっすぐ出ず、軽いものは経過観察することもありますが、尿路感染を引き起こしたり、勃起できず将来の性交に支障をきたすこともあり手術が必要です。
小児泌尿器科にて治療を行います。
包茎・亀頭包皮炎
赤ちゃんはみな包茎であり、自然にめくれるのを待つのが一般的です。
おちんちんの先端と皮のあいだに菌が入り亀頭包皮炎を起こすことがあります。
膿がたまってしまったものは、少し剥いて膿を出し、軟こうを塗ります。
包皮炎を繰り返すもの、おしっこが出ず先端に水がたまるものはステロイド軟こうや手術治療を行うことがあります。
陰唇癒合
女の子の左右の小陰唇同士が炎症や感染でくっついてしまうもので、おしっこが出にくかったり、尿路感染を起こしたりします。
切開する方法とエストロゲン軟こうやステロイド軟こうを塗る方法がありますが、再発することも多々あります。