こどもの便秘

新生児の場合は毎日出ないと便秘です。便秘が続くとより便秘になり悪循環が始まります。
便秘はすぐには治らず、便秘の期間が長いほど治療に時間がかかります。便秘であった期間の半分くらいはかかります。
こどもの便秘について
こどもの腹痛(おなかイタイ)の8割は便秘です。
ただ、残りの2割には虫垂炎や腸重積のような緊急で手術や処置が必要な病気もあります。
このような病気を発見するためにも、超音波検査は有効です。
便秘の中にもヒルシュスプルング病や鎖肛、肛門狭窄という手術や処置が必要な病気が隠れていることもあります。
便秘になると
腸の最後の部分、直腸に便がたまると脳に司令が行き、うんちをしたいと感じます。
便秘になると、便が長くたまっているため直腸が伸びきって、たくさんの便がたまらないと脳に司令がいきません。
便秘の治療は伸びた直腸を元に戻すことで、常に直腸に便がない状態にする必要があります。
遺糞症
直腸に便がたくさんたまり、便がおしりの穴より大きくなって出なくなることで、遺糞症といいます。
遺糞症になると、大きな便のすきまを通り液体の便だけが出て、パンツが汚れることがあります。
治すには指で取り出す(摘便)ほかありません。難しい場合には腸を洗ったり、おしりから造影剤を入れたり、全身麻酔で摘便する必要があります。
便秘の治療
治療方法
①今たまっている便を出す
・浣腸、座薬 ・腸を動かす便秘の薬 ・摘便、洗腸、造影剤注腸
②便をやわらかくする薬を飲む
②を続け、便が出なくなったら①を繰り返し、太くなった直腸が元に戻るのを待ちます。
便をやわらかくする薬は、今たまっている便には効果はありません。
やわらかくする薬
腸はもともとまっすぐですが、お母さんのおなかの中にいる間に『の』の字を書くように大腸が右下から左下までぐるっと廻ります。
このとき、腸は一度へその緒の中にはいってから廻ります。
おへその病気
へそと腸の病気
3年前にマクロゴールという薬が2歳から使えるようになりました。
6歳までは60mlの液体に溶かして飲みます。1回でなくても冷蔵庫にいれて1日かけて飲めば大丈夫です。
しょっぱいので、お茶とか牛乳だと飲みにくく、りんごジュースやスポーツ飲料、スープ、味噌汁だと飲みやすいです。
排便日誌
排便日誌をつけると便秘の状態がよくわかります。便秘は放っておかず早めに治しましょう。