おしりの症状BUTTOCKS

おしりの症状

おしりの症状
赤ちゃんの肌はとてもデリケートで、わずかな刺激でもおしりが赤くなったり、かぶれたりすることがあります。 特におむつをしている間は、湿気や摩擦、排泄物による刺激が原因で炎症を起こしやすく、なかなか治りにくいこともあります。
こどものおしり

皮膚の症状関連

  • おむつかぶれ
  • カンジダ皮膚炎
  • 肛門周囲膿瘍・乳児痔瘻
  • 便秘関連

    • 内痔核・みはりいぼ
    • 肛門狭窄
    • 鎖肛
    • Hirschsprung病(腸の病気)
    おむつかぶれ

    特に下痢のときに多いですが、うんち等の刺激で、おしりからおまたにかけて赤くなってしまいます。
    下痢の時は皮膚にうんちがつくのを防ぐため、亜鉛華軟こうを塗ります。
    洗う時に亜鉛華軟こうを無理に取ろうとすると、皮膚をいためるため、軽く流す程度にしましょう。
    ひどいときには、ステロイド軟こうを追加します。

    カンジダ皮膚炎

    おむつかぶれと思い、ステロイド軟こうを塗っていてもなかなか治らないときがあります。
    そのときは、カビの仲間、カンジダ皮膚炎かもしれません。
    抗真菌薬を塗ることで改善します。
    じゅくじゅくしていて、診ただけでわかるときも多いです。

    肛門周囲膿瘍

    おしりの穴のまわりに菌が入って膿がたまり赤くはれるのを肛門周囲膿瘍といいます。
    穴が開き膿が出てくると痔瘻(じろう)になります。
    大人では抗生物質を飲み、赤くはれたところを切開し膿を出します。繰り返すものは手術が必要です。

    乳児痔瘻

    赤ちゃんはオムツをしているのでうんちでおしりがあれてしまい、肛門周囲膿瘍ができます。
    抗生物質を飲むと下痢を起こすので、おしりの荒れは悪化してしまいます。
    整腸剤を飲み、膿が溜まったら、針で小さい穴をあけて、膿を出すということを繰り返せば、オムツがとれる頃にはよくなります。

    みはりいぼ(内痔核)

    小児で内痔核がある場合、ほとんどが便秘を伴います。
    便秘の結果、おしりが切れると裂肛になり、繰り返すと、ニワトリのトサカみたいな見張りイボがおしりにできてしまいます。
    いずれも、便秘の治療で改善します。

    肛門狭窄

    便秘の原因の一つに肛門狭窄があります。
    見ためではわからないため、小指やブジーという器械を入れて確かめます。
    狭ければブジーを少しずつ太くしていき、赤ちゃんであれば小指が入るサイズまで行います。

    鎖肛

    生まれつき肛門がない病気で、2000人に1人くらいあり、正常とは違うところに瘻孔(ろうこう)という穴が開いていることもあります。
    少しだけ前にあり、気づかれないこともありますが、離れているものでは、陰嚢や膣、尿道につながっています。
    尿道と膣と肛門がすべて一つの穴でつながっていることもあります。(総排泄腔遺残)

    Hirschsprung病(ヒルシュスプルング病)

    腸を動かす神経は食道から大腸へと伸びてきます。これが途中で終わってしまったものをヒルシュスプルング病といいます。
    神経がなく、腸が動かないと、便が移動できず、おなかが膨らみます。
    神経のない腸が長い場合にはすぐに気づかれますが、短い場合にはただの便秘と思われていることがあります。