異物誤飲

食道や胃、腸に入り込んだものは、体に害がなければ、うんちとして出れば問題ありません。
気道異物
異物が気管や気管支に入ると、自然に出てくることはなく、呼吸を妨げるとともに、そこに炎症を起こします。
異物が金属の場合にはレントゲンに写りますが、それ以外はわかりません。小さな魚の骨などもわかりません。
気管支がふさがるくらいの大きさであれば、レントゲンの左右差がでます。
消化管異物
異物が食道にひっかかった場合には、食道に穴があくことがあるので緊急で取り出します。
胃まで落ちた場合には、うんちとして出てくるのを待ちます。
消化管異物
しかし、胃や腸に穴をあけてしまうようなもの、出てこないようなものは取り出す必要があります。
ボタン電池は胃液と混ざり、胃に穴をあけてしまうので取り出す必要があります。
磁石も2個以上飲むと、腸のなかで磁石同士がくっつくため、取り出します。
とがっているもの、長いものも取り出す必要があります。
何日かレントゲンをとって、場所が動かないものも出てこないので取り出します。
異物摘出
のどのそばのものは目で見て取り出しますが、見えないものは内視鏡的に取り出します。
食道異物はバルーンカテーテルを使ったり、胃内の金属性の異物はマグネットカテーテルを使うこともあります。
それでも取れない場合は手術が必要になります。胃や腸に穴があいた場合も必要です。
タバコ誤飲
タバコを食べてしまって受診される子もよく見かけます。
タバコは苦く、吐く作用もあるため、大部分はほとんど食べておらず、処置は必要ありません。
しかし、15%程度はなんらかの症状が出ることがあります。特に灰皿内のタバコからニコチンが溶け出した水を飲んだ場合は危険です。
薬物誤飲
洗剤や防虫剤、お父さん・お母さんの薬を飲んでしまうこともあります。
飲んだもの、飲んだ量により処置が異なり、処置が必要ないものもあります。病院や中毒情報センター(中毒110番)にお問い合わせください。